中国依存?親日国カンボジアはもう昔の話??
こんにちは。アパレルアイの海内です。
このところようやく寒くなり、あったか素材の冬物にも動きが出てきました。この寒さの中、私は出張で暑い国カンボジアに来ています。汗ばむ暑さの中、冷房をかけながら今のカンボジアの状況をお伝えしたいと思います。
目次
- 発展する街プノンペン
- 中国からの支援
- まとめ
発展する街プノンペン
私が前回カンボジアへ出張で来たのが約半年前の7月です。たった半年の間にプノンペン市内には高層マンションが建ち並び、そして新しい高層ビルの建設が進んでいます。市内を走るレクサスなどの高級車の数は確実に日本より多いと思います。(ちなみに日本車は日本の販売価格の約2倍以上の金額です。)
4年前初めてカンボジアへ来た時にはまだ舗装されていない土の凸凹の道路が多かったのを覚えています。たった数年の間にプノンペン市内は大きく変化をしています。
しかしカンボジアの現地の人たちの給料は少しずつ上がってきているものの、平均月収は約300$前後と言われており、カンボジアの国自身が大きく成長しているわけではありません。この成長の資金は中国からの支援なのです。
中国からの支援
現在、カンボジアの人口は約1400万人と言われています。その中で中国人の人口は20万人とも言われ、街には中国語の看板など多く見られます。台湾、韓国、日本などのアジアの国の人も多いのですがそれでも2000人〜4000人と中国人の人数と比べると大きな差があります。
カンボジア内戦後、日本は自衛隊派遣やODA(政府開発援助)やNPO(非営利団体)を通しての協力などを行い、カンボジア最大の援助国は日本でした。しかし、「2010年より中国がカンボジアの最大の援助国」と言われているそうです。実際、中国は国家予算の5%もの援助を行っており、支援金の約30%を中国が占めています。
また中国はカンボジアにとって最大の貿易相手国であり、海外直接投資額も、中国が群を抜いて一位(2016年は約5億200万ドル。香港を加えると約7億5100万ドル)で、2位の日本(1億9900万ドル)、三位のベトナム(1億8400万ドル)を大きく引き離しています。
カンボジアの開発は中国からの資金援助によって行われているのです。市内に建ち並ぶたくさんの高層マンションはほとんどが中国資本のもので簡体字の看板が乱立しまるで中国国内のようです。そしてそこに住むのは、ほとんどが中国人だとも言われています。またそれらの工事を請け負うのも中国企業が多いそうです。
まとめ
現在、中国国内の縫製工場では、米中の貿易摩擦の影響を受けてアメリカのオーダーが激減しています。一方でカンボジアには多くのオーダーがあります。状況によってはカンボジアからもアメリカの製品が少なくなる可能性もゼロではないのかもしれません。
私たちは色々カントリーリスクも考慮し生産場所を選んでいます。中国生産のリスクを考えてカンボジアで生産していますが、仮に中国との関係が悪化した場合にはカンボジアで生産が出来なくなる可能性もゼロではないのかもしれません。今後も幅広い視野でモノづくりをしていかなければなりません。現地に来ると商品の事だけでなく色々なことを勉強させてもらえますね。
海内 孝治
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