中国環境規制が日本の染工場に与える影響
こんにちは。アパレルアイの海内です。以前にも何度か紹介しましたが、中国の環境規制によって中国の染工場に様々な問題が出ておりますが、実は日本の染工場にも影響が出ています。今回はその辺りのお話を紹介します。
目次
- 日本の染工場へ流れているオーダー
- 染料や助剤のほとんどは中国製
- まとめ
日本の染工場へ流れているオーダー
特に規制が厳しくなった時に一番影響が出ていましたが、納期面、品質面の心配をしたアパレルメーカーは日本や台湾、韓国へオーダーを移しました。少しコスト的には高くなりますが安定的に生産を進めるために、特に高価格帯の商品がこの日本の染工場にも溢れ当社も影響を受けました。今は少し緩和していますが、以前と比べると生産リードタイムが少し長くなっています。
染料や助剤のほとんどは中国製
リードタイムは以前と比べると少し長くなっているものの、品質面・納期面ではまだ安定生産が出来ている日本の染工場ですが、そこで使用している染料・助剤のほとんどは中国から輸入されています。今はまだ大きな影響はありませんが、染料や助剤を生産する際にも汚染水は出てしまいます。元々染料や助剤はヨーロッパ(特にドイツ)で生産されるものが多かったのですが環境汚染の影響から中国生産に移行されました。(※今でもドイツのメーカーがつくる中国製の染料が多くあります。)同じように環境問題から中国生産が出来なくなった時にどこでどのように生産されるのか?という事が心配されています。
まとめ
過去には日本の染工場でも問題になった環境汚染問題ですが、現在は日本の染工場では工場から排出される際には川に流しても全く問題ないように浄化されています。今後中国でも同じようになっていくのだと思いますが、一方で整備されないまま東南アジアなどに移行され同様の環境汚染問題が生まれるのではないか?とも心配されています。私たちも環境の事を考えながら商品を生産・消費する必要がありますね。
海内 孝治
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