白い生地でも透けないのはなぜ?仕組み教えて!
白や淡色の服を着たり、はいたりすると気になるのが、
①透け感
②汚れ
ですよね。そのような悩みを解消すべく現在は、透け防止、汚れにくい、ついた汚れも落ちやすい!と言った生地が多くあります。今回は白や淡色でも透けない生地の仕組みについてご説明します。
目次
- 透けない仕組み
- 透けない生地のデメリットは?
- まとめ
透けない仕組み
そもそも透ける原因って何かと言いますと、光が生地を通過して、生地の下にあるものを写し出しているから透けるのです。黒い生地は光を通しにくいので透けにくく、白い生地は光を通しやすいので透けると言う事です。現在は、白い生地でも透けないもの(厳密には透けにくい)が多くあります、ではなぜ透けないのでしょうか!?それは糸に秘密があります。皆さんフルダル糸って聞いたことありますか?フルダル糸はもっとも光沢を抑えた糸の事を言い、このフルダル糸が透け感を抑えてくれます。フルダル糸には酸化チタン(セラミックのようなもの)が混合されており、この酸化チタンが光を反射してくれます。光を反射するって事は光を通さないので透けにくですよね!わかっていただけました?光(太陽光)の中には紫外線もありますが、この紫外線も反射(UVカット)してくれるのでフルダル糸ってすごい糸ですよね。
透けない生地のデメリットは?
そんな透けないフルダル糸ですが、唯一デメリットがあります。...皆さんなんだかわかりますか?それは、濃色(濃い色)がきれいに出ないことです。黒が真っ黒にならず、墨黒(すみくろ)ぽく見えるのです、残念。酸化チタンを混合することで、糸に染料が深く浸透しないことが原因です。
参考までに、フルダル糸の他にセミダル糸や、もっとも光沢のあるブライト糸があります。ブライト糸は酸化チタンが入っておらず、発色性がとてもよく、濃色はとてもきれいで高級感があります。反対に白や淡色系の色はとても透けます。
まとめ
糸の種類によって機能性や発色性が異なりますので、糸の特長を活かしながら商品開発を行っております。2018年の春夏向けにフルダル糸を使用した商品をいくつも展開しており得意先様に好評価頂いております。また、ブライト糸の光沢感を活かし、フォーマル用途の商品展開も行っております。
現在、フルダル糸・ブライト糸のそれぞれ良いところを取って一つの生地が出来ないか、テキスタイルメーカーと開発中です!これからもアパレルアイの商品へご期待下さい!
桑田 義久
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