エシカル消費ってどういう事?|世界を変えるための17の目標
こんにちは。アパレルアイの海内です。
今年も記録的な猛暑に記録的な豪雨が多くあり、異常気象と言われる天気が当たり前のようになってきています。
今回はこの『気候変動』と併せて世界的な緊急課題とされている『貧困問題』『人権問題』を解決するために私たち一人ひとりが取り組むこととして注目されている『エシカル消費』について考えてみたいと思います。
目次
- エシカルとは?
- 私たちが消費しているモノの生産背景を知る。
- 発展途上国の生産現場
- まとめ
エシカルとは?
エシカルとは「論理的」「道徳上」という意味を持つ形容詞です。
わかりやすく考えると、「法律で決まっているわけではないけれど、良識的、公平な考え方ってこうだよね!」という事です。
近年はエシカル=「環境保全、社会貢献」という意味合いも強くなっています。
消費という視点から考えると「動物や環境や人権や社会に配慮した生産方法で製造された商品を選択する」という事になります。私たちは毎日、消費を繰り返して生活しています。しかし商品を購入する際に、どこで生産された商品か?という原産地を確認することはあっても、誰の手によって生産されたか?、どうやって生産されたか?など、生産背景まで考えながら商品を購入することは少ないのではないか?と思います。まず興味をもってみることでエシカルに向いていくのではないでしょうか?
私たちが消費しているモノの生産背景を知る。
冒頭で触れた「貧困問題」「人権問題」「気候変動」は主に先進国による、大量生産、大量消費が引き起こした問題なのです。そういった意味でも一度立ち止まって、私たちが消費しているモノの生産背景を知ることはとても大事なことなのです。
例えば私たちのつくるレディースパンツで良く使う素材『コットン』について調べてみました。一般的なコットンの生産には大量の農薬が使用されるのですが、この農薬によって毎年2万人もの人が健康被害で亡くなられており、約300万人もの人が慢性の病に苦しんでおられるそうです。綿花を生産するコットン畑は全世界の全農作物の耕作面積の約5%を占めるのですが、それに対して農作物に使用される農薬の25%がコットン畑に使用されているそうです。生産者の多くの人は発展途上国の小規模農家で、健康被害の大きなリスクがあるなかで生産したものを安価で買いたたかれている状況です。
発展途上国の生産現場
私たちが商品企画をする際に重要視しているポイントの一つに『価格』があります。
『価格』を追及している商品は多くありますが、一歩間違えると、その裏には、労働搾取や、児童労働、環境破壊という深刻な問題が潜んでおり、弱い立場にある発展途上国の生産者の犠牲を生んでしまう可能性もあるのです。
そういった犠牲を生まないためにも、生産地(工場等)の生産環境や労働状況、労働条件に対しては特に注意をしておく必要があります。
まとめ
一方私たちの生産(消費)の裏側には雇用という面で、社会貢献していると考えられます。これも一つの『エシカル』だと思います。
『エシカル』には基準が無く、様々な価値観があるので難しい面がありますが、“自分にとって良い事が、他の人や地球にとっても良い事”であれば『エシカル』と言えるのではないでしょうか?
『エシカル』な商品企画という事は今まであまり意識していなかったことではありますが、これからの将来は無視できない考え方です。2030年までに貧困に終止符を打ち、持続可能な未来を作ろうと、国連は「持続可能な開発目標」として「世界を変えるための17の目標」を掲げました。私たち一人一人がこういったものを意識し行動することが『エシカル消費』に繋がるのです。
海内 孝治
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