インドネシアのアパレル
アパレルアイの福永浩士です。
最近続けてインドネシアのアパレルに関するニュースを目にしました。いくつか見てると背景が見えてきましたのでご紹介いたします。
- インドネシアのアパレル市場
- 法規制
- まとめ
インドネシアのアパレル市場
インドネシアのアパレルの市場規模は、日本円で換算すると1兆円超、そのうち約30%が国内生産です。
ちなみに日本のアパレル市場は9兆円以上ですが、国内生産は既に3%を切っています。国内生産額だけで言うとほぼ同水準ということになりますね。
日本からみると、「国内生産が30%もあるのか」になるのですが、インドネシアでは国内生産額は減り続けており、昨年から今年にかけてインドネシアの繊維企業が9社倒産したとのことです。低価格の製品が大量に輸入されて市場が奪われたのが大きな要因で、上流製品から最終製品まで包括的に輸入関税を課す緊急輸入制限(セーフガード)を発動する準備を進めているようです。最終製品の方になるほど税率が高くなる案が提案されているようです。
法規制
有害化学物質を規制する法律が8月に施行(来年8月までが猶予期間)されました。衣料分野で規制対象となるのは生地売りのみで、縫製品は対象外のようです。
インドネシアでは糸からつくるより生地を輸入したほうがコストが安いため、生地の輸入量が大幅に増えてます。国内産業の保護や国力を低下させないためにも生地を輸入し、自国で加工・製造し、製品は国内で販売するか輸出するという流れを強化していくようです。
有害化学物質の規制が生地のみとしているのは、外資系から罰金を徴収する狙いがあるのでは、という見方もあるようです。
まとめ
最近では海面上昇により年間10~25cmのスピードで海面上昇しており、インドネシアの首都ジャカルタは10年後には完全に水没するともいわれています。その影響もあり、インドネシア政府がジャカルタから首都移転することを発表しました。
これからインドネシアは大きく変わります。いろいろなカントリーリスクはありますが、インドネシアと取引される方への参考になればと思います。
福永 浩士
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