減らす・捨てる・再利用
こんにちは。福永泰士です。
物が豊富にある時代。アパレル市場規模は減っている一方で、商品の供給量は増えています。明らかな供給過多で、売れ残りは年々増えています。
このような状況が続くと一体どうなってしまうのでしょうか。
目次
- 減らす
- 捨てる
- 再利用
減らす
商品の供給数を減らさない限り、売れ残りは減りません。どの会社、お店も売上は増やしたいと思っているはずです。増やしたいがため、商品を多くつくったり、店舗を増やして売上を増やそうとしてしまいます。
これが負の連鎖にもなっていると言えます。1人当たりが購入する服の数は増えていないのに、商品やお店は増える。結果、安売りせざるをえず、服は安いのが当たり前で、お店も儲からない状況なのです。アパレル業界全体でかかえている問題です。
捨てる
どれくらい供給過多になっているかご存知でしょうか?1年に供給されている数は約40億点と言われています。人口は約1億2000万人、1人当たり1年に40着購入する計算になります。そんなに購入する人は少ないはずです。
売れ残りは値段を下げて販売され、それでも残るものは処分専門業者へ渡ったり、海外へ送られたりします。ある記事によると、40億点のうち、10億点が捨てられる可能性があるという話もあります。
先日 英バーバリーは自社商品の価値を下げないために安売りせず、焼却処分しようとして批判されましたが、廃棄品に対して、環境に対しては消費者の関心は高まっています。
再利用
在庫を廃棄するブランドへの風当たりが強くなり、アパレル業界においても環境へ配慮する流れがでてきています。
アパレル大手や百貨店などは、着なくなった衣料品の店頭回収に力を入れはじめています。大手レナウンでは、回収衣料品を原料としたTシャツを来秋に発売する予定にしています。
アパレルや百貨店のこのような動きは環境配慮と同時に、ネット通販の台頭で客足が遠のくことをできるだけ防ぐ意図もあります。
我々アパレルメーカーとしては、似たり寄ったりのものはつくらない、ブランド独自のものをつくるということが大事なのだと感じています。
福永 泰士
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