交差比率という考え方
アパレルアイの福永浩士です。
前回は「在庫は悪」というタイトルで在庫について書きました。
【参照:https://blog.apparel-ai.com/other/2164】
今回も在庫が関係してくる「交差比率」について解説いたします。
(※交叉比率とも書くそうですが、今回は「交差比率」と表現いたします。)
目次
- 交差比率とは
- 交差比率の目安
- 交差比率を上げるには
- まとめ
交差比率とは
交差比率は、「商品が効率よく利益を生み出しているか」を表すものです。特に小売業においては重要視する指標です。
算式は、
交差比率(%) = 粗利率(%) ✕ 商品回転率(回)
で表されます。例えば粗利率20%の商品が年間8回転すると、20(%)✕8(回)で160(%)となります。粗利が30%でも回転率が年間5回転の商品(=交差比率150%)に比べると、より効率よく利益を生み出しているということになります。
交差比率の目安
上記の計算式に当てはめて、交差比率が、200%以上…優、150~200%…良、100~150%…可、100%以下…不可
という目安となります。
交差比率を上げるには
算式を見てお分かりの通り、交差比率を上げるには、粗利率を上げるか、回転率を上げるかです。
粗利率を上げるには価格を上げる、原価(仕入値)を下げる。
回転率は売上/在庫ですので、売上を上げるか在庫を減らすという方法になります。そのためには展示方法を変えてみる、販促等の手法を変える、また適正在庫やリードタイムの把握・分析に努める、などの方策が浮かびます。
特に交差比率が低い商品(カテゴリー)はこれまでの固定概念を覆す取組が必要な場合があります。
まとめ
具体的な数字を示すことで説得力が強まり、方向性や意識を統一させることができ、共有することで具体案も出やすくなります。
年間で出すとただの振り返りになってしまいがちですが、カテゴリー・店舗・商品・季節などで分析していくと、より効率良く利益が出せるかも知れません。
単品では利益が出にくい商品も、利益が出やすい商品をしっかり回転させること、シーズン中でも商品の入れ替えや展示位置の変更など具体策が打つことで、店(会社)全体でカバーすることができます。
まだ「交差比率」を算出されたことが無ければ、ぜひ一度計算してみてください。思っていたより少し違う結果が出るかも知れませんね。
福永 浩士
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