売上を落としても利益を上げる

アパレルアイの福永浩士です。
販売チャネルが増え、人口が減り、多くの業態で売上を増やすことが難しくなっています。そういった中でも、利益をどうやって確保するか、その戦略の一部をご紹介いたします。

目次

  • 現在アパレル業界で起きている流れ
  • 「欠品」について考えること
  • 「在庫」について考えること
  • まとめ

現在アパレル業界で起きている流れ

糸から生地になり、裁断して縫製して商品になるまで結構期間が必要です。この生産にかかる期間をリードタイムと言います。
モノと情報があふれた時代では、ファッションの移り変わりが、リードタイムより短くなっています。メーカーが「これが売れる!」と思って取り組んで、商品化される頃には流行が変わっているということも起きています。

「欠品」について考えること

消費者から見ると「今欲しい」には変わりはありません。店頭に欲しい商品があればいいのですが、なければ「ネットで検索」なのです。モノが溢れているので、消費者からするとほしいもの(あるいはそれに近いもの)はほぼ手に入る状況なのです。
販売側からすると「欠品による販売ロス」はしたくないものですが、消費者側からするとあらゆる媒体へのアプローチによりもはや「欠品」は無いのです。どこかの誰かが同じものかそれに似たものを販売しているのです。

「在庫」について考えること

企業利益を圧迫しているのは「余剰在庫のロス」です。販売チャネルが増え、かつ人口が減り、これまでより速くトレンドが変わっている中で販売ターゲットが変わらないのであれば、確実に在庫余剰は「メーカーの作り過ぎ」によるものなのです。メーカー側も「売り切り御免」の姿勢でないと自らの首を絞めるようになります。
プロパー消化率がどれくらいか、見切り処分がどれくらいなのか、どのタイミングで投入したのか、色や柄のトレンドはどうだったのか。メーカーの場合、発注する最低ロット数、それに満たない場合のアップチャージ額との狭間での悩みもあります。
綿密な分析とその結果を次のシーズンに活かすことが、利益向上へのきっかけになります。当然商品のオリジナリティを追求することも求められますが、それも作りすぎては過剰在庫となり、価値を失うことになりかねません。
適正在庫が財務を健全にし、ひいては企業の健全化につながっていくのです。

まとめ

我々の地元福山市の食品スーパー「エブリイ」を経営する「株式会社エブリイ」という企業があります。カンブリア宮殿でも紹介されるほど有名な企業です。
そこでは「いつ行っても商品があるのが当たり前」から「なくなったら終了」というように在庫の有り方をガラリと変え、お客様が朝から並ぶ店として増収増益で発展しています。
「お客様のために、いつなんどきでも商品をフルラインナップで揃えておかなくてはならない」というのはもはや販売側の体裁なのかもしれません。
自社の特性を生かし、外部環境も踏まえながら、生産(仕入)に取り組む。適正な在庫が利益を生むようです。