寒い冬が来る前に準備しておこう!|暖かい機能パンツ
こんにちは。アパレルアイの海内です。
今年は暖冬になる?といった長期予報も出ていますが、やはり12月を過ぎると凍えるような寒い冬がやって来るのでは?
私も寒い冬が苦手で毎朝寒い中で冷たくなったパンツに脚を通すのが苦痛です。しかし今は昔と比べて暖かい機能を備えた衣料品が増えており、機能の種類も様々です。今回はそんな冬の機能素材を紹介したいと思います。
目次
- 光発熱機能の「リッチパンツ」
- 吸湿発熱素材のキュプラ繊維「ベンベルグ」
- 2種類の素材を貼り合わせたボンディング素材
- まとめ
光発熱機能のリッチパンツ
太陽光を吸収して熱に変換して衣服内の温度を上昇させる“光発熱素材”。
この素材はセラミックの粒子が繊維に練り込まれており、太陽や蛍光灯の光を吸収して熱エネルギーに変換する優れモノです!当社のリッチパンツはこの光発熱機能を持った素材を使用しており毎シーズン多くのお役様に喜んでいただいております!リッチパンツはウールの表情をしたニット素材でやわらかく良く伸び、暖かいだけでなく快適に着用いただけます。
※因みに写真は(財)カケンテストセンターでの光発熱検査データです。あくまでも試験という状況下の元ですが、比較布と比べると大きく温度が上昇しています。
吸湿発熱素材のキュプラ繊維「ベンベルグ」
“肌とともに呼吸する繊維ベンベルグ”。
ベンベルグは人体から出た衣服内の湿気を吸収し、衣服の外にはき出す機能があります。人の体からは一日に約600ml(コップ4杯分)の気体の汗が放出されているそうです。ベンベルグはムレを抑える「吸放湿性」に優れた素材ですが、体から湿気を吸収する時に熱エネルギーが発生します。これが吸湿発熱の原理です。湿気を放出しながら、熱を逃がしにくい組織の素材にすることで暖かいはき心地を実現したのがベンベルグ混ハイテンションの裏起毛素材です。ベンベルグには吸湿発熱以外に静電防止の機能や深みのある美しい色に染まるなど、様々な機能が備わっています。もちろんハイテンション素材なのでタテ・ヨコ・ナナメに良く伸びるストレッチ性も優れています。
2種類の素材を貼り合わせたボンディング素材
機能糸を使用せずに暖かい素材に仕上げる方法としてここ数年人気があるのが、2種類の素材を貼り合わせたボンディング素材です。開発当初は布帛のデニム素材やカジュアル素材の裏側にフリース素材を貼り合わせた物が多かったのですが、2枚の生地を貼り合わせるとゴワゴワする、風合いやストレッチ性が損なわれるなどのデメリットがあります。そういったデメリットを解決する素材としてニット素材同士のボンディングが増えています。今は薄い表生地と薄い裏生地を貼り合わせて適度な肉感のボンディング素材が増えています。これなら少し肌寒くなってきた10月から寒い冬まで対応できる素材です。
そもそも異なる2つの生地を貼り合わせて1つの生地にするわけですから、簡単ではありません。色々なトラブルも多く発生していますので使用する際は注意しながらの生産が必要です。
まとめ
これらの素材は今シーズン当社で生産しているあったかパンツの一例です。
昨日アップされた桑田のブログの様に、生地の機能だけでなく機械や器具を取り付けた衣料品も増えています。
今までの発想を超えて、お客様のニーズに合わせた開発が必要です。なかなか簡単にはアイデアが浮かんできませんが、お客様の『あったらいいな!』に敏感になって思い切った発想が出来たらいいな!と考えています。19A/Wに向けて素材開発を進めておりますのでご期待ください!
海内 孝治
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