輸入浸透率2018
アパレルアイの福永浩士です。
昨年10月に「輸入浸透率」についてブログで触れました。(参照:『日本で売られている服はどこから来ている?』https://blog.apparel-ai.com/production/2620)
昨年と比べてどうなったのか、どの方向に進んでいるのか紹介いたします。
目次
- 過去最高の数値
- 「日本製」の環境
- まとめ
過去最高の数値
国内で供給される衣料品の内、輸入品が占める割合を輸入浸透率といいます。
10年前の2008年が94.7%、2017年が97.6%、2018年が97.7%です。昨年に比べわすかですが増えております。直近10年間においてこの割合は減ったことがありません。国内供給量は増えたり減ったりもありますが、国内生産量は毎年減り続けています。
国内供給量は前年の37.9億点に比べ、2018年は39.2億点と増えています。
あくまでも「供給量」ですので、「購入数」ではありません。単純計算で一人あたり約40点です。皆様1年間で40点購入されていますか?そういう視点で見ると、過剰在庫の部分もかなりあると思います。推定では10億点以上が過剰在庫ともいわれています。
「日本製」の供給量は1億点を切っています。なので国民一人当たり1点も届かない計算です。
「日本製」の環境
かつては日本の主要産業であった繊維産業も斜陽産業となって久しく、縫製工場で縫製する人がいない、指導できる人がいない、後継者がいない、工場自体がなくなるということが起こり、工賃や人件費の面から海外への流出が止まりません。
「日本製」自体は数量の面では希少価値がある状態になっています。あとは商品価値として「日本製」が海外製と差別化できるかどうかです。
まとめ
バーゲンなどで値下げして販売して赤字を出すよりは仕入れや生産数を絞って経営効率の改善をする、あるいは昨今叫ばれている「サスティナビリティ」の観点から適正在庫を目指す動きが加速化しています。
また、市場は狭いけれど一定のニーズがある商品が増えており、より小ロット生産の方向性へ向かっているように思われます。なので国内生産は極端に増えることはないですが、市場全体の供給量が減ることで輸入浸透率が上がることは考えられます。
数少ない「日本製」、アパレルアイにあります!
福永 浩士
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