アパレルに科学を取り込む
アパレルアイの福永浩士です。
「アパレルは難しい」と言われておりますが、その理由の一つとして「次に何が売れるか分からない」ということが挙げられます。今年売れたものが来年必ず売れるとは限らないのです。消費が多様化と細分化を続ける中、企業が精度高く施策を打ち出すためにはデータの分析と活用がますます重要になってきます。科学とアパレルがどう結びつくか、紹介いたします。
目次
- データサイエンティストの登場
- 「感性」を具現化
- まとめ
データサイエンティストの登場
データを理解し、秩序化・パターン化する役割を担う「データサイエンティスト」と呼ばれる職種が誕生しています。トレンド・商品・作り手・顧客など、ファッションに関するデータは膨大で、一見すると無秩序です。それをパターン化し、分析して次の一手を見つける仕事です。
おそらく現在の水準では大多数に売れるものが何なのかを導き出すような科学ではないかと感じてしまいます。店舗を持つ大きい企業にはこういう取組方法が向いているでしょう。
一方で、アパレルの持つ特性として、「オシャレ」「人とは違う」「個性」を求められるということがあります。そこはデータからは導きにくい領域であり、いつまでもアナログな部分かもしれません。
自社はどこの領域で勝負するのか、選択と集中が求められます。
「感性」を具現化
先日、自動車の「マツダ」の商品開発部の方のお話を伺いました。
最近のマツダ車は前輪が少し前になっています。なぜだか分かりますか?普通、人間は座って両足を広げると、左右均等に広がります。それがタイヤの位置関係でやむなく右足が少し内側に入り、その結果アクセルとブレーキを踏み間違えるということが起きているのではないか、という事でした。それを解消するために前輪を前にして自然な位置に足が来るようにしたのです。「人間工学」とか「感性」といった観点からのモノづくりです。
このような観点、考え方はアパレルにも通じることです。人間工学で言えば、体の動き、力の入り方、曲げ伸ばしなど。感性で言えば、スタイリッシュ、かわいい、きれい、といった抽象的な言葉が数値化できるかというところです。
まとめ
「アパレル分野はまだまだITが入り込む余地がある」と言われています。皆様の仕事にどれだけ科学的分野の観点の仕事が織り込んであるでしょうか?モノづくりにおいて、これまで経験則で行ってきたことをどこまで言葉や数値にできるかが、精度向上への鍵となりそうですね。
福永 浩士
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