ノーベル経済学賞を実践する
カープが優勝したら優勝セールをするかもしれないアパレルアイの福永浩士です。(投稿時点:9/25現在M1)
さて俗にいう「ノーベル賞」ですが、ノーベル賞といっても6つの部門があって(今年は文学賞はありませんが…)、そのうちの一つに経済学賞というものがあります。昨年の受賞内容がマーケティングに活かせるかもしれません。例を交え解説いたします。
- 心の会計
- 損の痛み
- ナッジ理論
- まとめ
心の会計
消費者が心の中にもっている相場観(=参照価格)の基準を変えると商品の売れ行きが良くなったり、客単価が上がります。
「いきなり!ステーキ」もランチとして2,000円は高いですが、ステーキとして2,000円はお手ごろだと言えます。消費者は心の中に複数の財布を持っています。見せ方や表現の仕方で印象が変わる「フレーミング」という手法を使って、参照価格の基準を変え、消費につなげるというのが有効だそうです。
損の痛み
1,000円の商品を900円に値下げすると、売れ行きが良くなった。しかし、再び1,000円に値を戻すと、以前1,000円で売っていた時より売れなくなる。これは消費者の参照価格が900円に下がったからです。
そしてもう一つ、100円下がったときの得したと感じる喜びと、100円上がったときの損したと感じる痛みでは、痛みの方が大きいようです。
単純に値下げするよりは、ポイント等を使うのが有効だそうです。1円=1ポイントとした場合、100ポイント付与すれば企業側は100円の値下げと何も変わりませんが、消費者の参照価格は値下げ前のままとなり、企業としては商品やブランド価値を保てるということになります。
ナッジ理論
ナッジは「ひじで軽くつつく」という意味があるそうです。
どうつつくかというと、1,000円の弁当と700円の弁当だけだと700円の方が良く売れる。そこへ1,500円の弁当を選択肢に加えると1,000円の弁当が良く売れる、というように、選択肢を与えながらも特定の方向へ誘導するように「つつく」ということです。ただ選択肢は多くない方が良いみたいです。
まとめ
今回ご紹介した内容で、普段の生活の中で似たようなことを経験したことはありませんか?
昨年のノーベル経済学賞は「行動経済学」にスポットが当たりました。
普段、自分が買い物をするときにどんな考えやどのような「参照価格」をもっているか(または揺らいでいるか)など振り返ってみるとセールス手法や販促など変わってくるかもしれませんね。ぜひご参考に。
福永 浩士
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