綿にも色々!バイヤーなら知っておくべき価値ある高級綿素材
こんにちは。綿も色々、人生いろいろ、福永泰士です。
カジュアル商品に使用される代表的な素材の綿素材。安価なイメージを持たれている場合もありますが、綿も種類は豊富で、産地や種類によって値段も様々です。
今回は綿の中でも代表的な高級綿を解説します。
目次
- スーピマ綿
- ギザ綿
- 新疆綿
- まとめ
スーピマ綿
スーピマとは、「Superior(高級な)」と「Pima(アメリカ南西部の産地)」とがくっついて名づけられた名前で、ピマ産地の綿を100%使用したものを「スーピマ綿」と呼びます。アメリカで生産される綿のうち、「スーピマ綿」はわずか数パーセントだと言われており、非常に希少な綿です。
一般的な綿は白い花ですが、スーピマ綿は黄色い花で、大きさも小さく、取れる量も少ないです。
一番の特徴としては柔らかさです。一般的な綿と比較すると、硬さがなく繊細な手触り感です。また、柔らかいうえに、耐久性にも優れています。発色性の良さもあり、肌触りが良くキレイな商品をつくることができます。
ギザ綿
エジプトで取れる綿の総称をエジプト綿と呼び、高級綿の代表格となっています。ギザというのはエジプト綿の種子の名前で、一本の繊維が極めて長い希少種です。
ギザ綿の中でも「GIZA76」「GIZA70」「GIZA45」といった種類があります。数字は、種の開発順で付けられているとのことです。この種類の中でも最も高級とされているのが「GIZA45」です。繊維長が一番長く、かつ繊維1本1本が非常に細いためです。繊維が長いということは、糸を細く丈夫につくることができるため、軽くしなやかな生地になります。GIZA45は、世界での綿花生産量の0.001%しか生産されない希少な綿です。
新疆綿
新疆とは中国西北部のウイグル自治区のことで、この地域で採取される綿のことです。新疆は晴天が多く、極端に雨が少ない砂漠地方独特の気候ですが、天山山脈から引かれる豊富な雪解け水を利用して新疆綿はつくられます。
この極めて特殊な環境により、美しい白さを持った綿が育つと言われています。繊維も長く、光沢があり、高級シャツなどによく使われている綿です。
まとめ
上述した高級綿に共通していることは「超長綿」ということです。一般的に、汎用されている綿は繊維の長さが平均28mm~29mmで、超長綿の繊維の長さは、平均35mmです。
なぜ超長綿が高級かというと、1つは繊維の長い綿が生産される地域は限られており、希少価値が高いということです。そして何より、品質に優れているということが高級たる理由です。ギザ綿のところで説明しましたが、超長綿は肌触りが良くしなやか、かつ丈夫なのです。
最高級のものとなると、シルクのような光沢、カシミヤのような手触り感を持つとまで言われています。
他にもジンバブエやマダガスカルなども、有名な綿の産地です。「綿」は様々な種類や産地があり、それぞれに特徴のあるとても面白い素材なのです。
福永 泰士
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