2019A/W生地展示会情報
こんにちは。アパレルアイの海内です。
当社のようなアパレルメーカーでは2019年の秋冬に向けての企画が本格的に動き出したところだと思いますが、生地メーカーさんはアパレルメーカーに先駆けて展示会を行われております。私たちも企画の構成を考えていく上で各生地メーカーさんの考えや動向、トレンド情報を参考にさせてもらいます。そこで今回は11月に行われている各生地メーカーさんの展示会情報を紹介させて頂きたいと思います。
目次
- 2020年東京オリンピックに向けて
- ポストウール素材
- 機能素材
- まとめ
2020年東京オリンピックに向けて
いよいよ2020年は東京オリンピックです。東京を中心に日本中がオリンピックに向けた再開発や工事が着々と進んでいます。
2019年1月からはNHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺』が始まります。2019年は日本中が東京オリンピックに向けて盛り上がっていく事でしょう!
ファッションも同じ。スポーツムードが盛り上がり、素材、テイスト、ディテール “どこか、なにか” スポーツを取り入れた商品が増えていくのではないでしょうか?
ポストウール素材
冬の代表素材の一つとして挙げられるのが『ウール』です。ウール=あったかい!というイメージが定着していますが、ウールには暖かさ以外にもたくさんのメリットがあります。冬のイメージのウール素材ですが実は吸湿性が優れていて蒸れにくく夏のスーツにも使われており年間を通して活躍している素材なんです。その他にも静電気が起きにくい、シワになりにくいといったメリットもありますが、一方で縮みやすい、虫食いが起きやすい、ストレッチ性が悪い、チクチクする、といったデメリットもあります。しかしこれらのデメリットよりも今一番切実な問題はウールの価格が高騰しているという事ではないでしょうか?今生地メーカーさんはウールの暖かい表情、風合いを活かしながら、イージーケアで機能性に優れ、家庭洗濯が出来る “ウール調素材” の開発に力を入れられております。
機能素材
冬の暖かさを追求する機能だけでなく、動きやすさやイージーケアー性を追求したもの軽量化を追求したものなど機能も様々です。消臭や制菌機能で風邪などのウイルスを防ぐものまで出てきています。またAIを利用した取り組みなどの提案もありました。従来の気温に対応した機能だけでなく、それぞれのシーンに対応したプラスアルファの機能がポイントになりそうです。
まとめ
ここ何年か続いたあったか素材一辺倒の冬素材の提案も少しずつ変化が出てきています。数年前までは機能よりも見た目や肌触りで暖かさがわかりやすい、伝わりやすい素材が喜ばれていました。なのでメーカーとしてはよりボリュームのある物、深い裏起毛、毛足の長いボンディングと開発を進めてきました。しかしスポーツのトレンドや暖冬といったことも後押しし、薄くても暖かい素材、軽くて暖かい素材、動きやすさといったことを求められているようになっているように感じています。時間の無い現代人はファッションと一緒に便利さや手軽さを“服”に求めています。そんな時代に合った今らしい提案を当社でも考えていきたいと思います。
海内 孝治
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