起毛素材が世の中から消える?
こんにちはアパレルアイの海内孝治です。
今年の梅雨は例年より雨の日が少ない気がする今日この頃です。
2017年は7月5日から10日に梅雨明けしていますが、今年は7月15日から25日頃の梅雨明け予報が出ているようです。これから暑い夏本番ですが、今回は一足早く起毛商品についてのニュースを紹介させて頂きます。
目次
- マイクロプラスチックによる環境汚染
- 繊維分野ではフリースや裏起毛素材が対象品
- 非起毛の裏毛素材の開発強化
- まとめ
マイクロプラスチックによる環境汚染
2016年に国連環境計画が発表した報告書によると、海洋に流出されたマイクロプラスチックが海洋生態系に影響を与え深刻な環境汚染を引き起こす可能性があると指摘され、プラスチック廃棄物の処理方法の改善やプラスチック製品の使用を避けることさえ提言されているそうです。
繊維分野ではフリースや裏起毛素材が対象品
繊維分野ではマイクロプラスチックの発生源となっているものに合繊素材のフリースや裏起毛素材があります。
起毛素材は起毛加工の際に繊維の一部を切断するので、家庭での洗濯時に微細な毛羽や繊維くずが洗濯排水を通じて、海洋に排出されると指摘されています。
非起毛の裏毛素材の開発強化
特に影響を受けているのが、フリースや裏毛素材の需要の多い、欧米のスポーツアパレルやブランドで、合繊起毛素材を忌避する動きが出てきているようです。
こうした中で日本の合繊メーカーでも非起毛のポリエステル裏毛素材の開発が進められているようです。
まとめ
合繊の裏起毛素材は当社にとっても寒い冬には欠かすことの出来ない重要なアイテムです。冬物の企画に際にはどうやって裏起毛のボリュームを深くするか?という事を一生懸命考えています。しかし、先日ブログでも紹介した中国の染工場における環境問題と同様に避けては通れない問題です。
私たちもレディースパンツを企画する際これらの環境問題について真剣に考えなくてはなりませんね。
またこうした問題はある時から、瞬間的に流れが大きくなる可能性があります。
当社でも非起毛の裏毛素材についての素材開発に注視していきたいと思います。
海内 孝治
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