ファッションとしての化学繊維|三大化学繊維
アパレルアイの福永浩士です。
アパレルと繊維は不可分なものですが、「繊維」といっても幅広いので、今回は化学繊維の中でも「三大化学繊維」と呼ばれるものについて採り上げます。
繊維は天然繊維と化学繊維に大別されます。化学繊維は別名「人造繊維」と言います。いわゆる自然のものか、人工のものか、という分け方ですね。
化学繊維は総じて、天然繊維より安価です。また天然繊維に比べ、熱に弱いという特徴があります。よく合成繊維(合繊)といいますが、合成繊維は化学繊維の一種です。
今回は化学繊維の中でも「三大化学繊維」といわれる「ナイロン」「アクリル」「ポリエステル」についてご紹介いたします。いずれも合成繊維ですので、「三大合成繊維」とも言われます。多岐にわたり用いられていることからそう呼ばれています。
- ナイロン
- アクリル
- ポリエステル
- まとめ
ナイロン
1935年にデュポン社(アメリカ)により、世界で最も早く工業化された化学繊維です。
長所としてはストレッチが効き、軽くて弾性回復力が高い(キックバック性に優れている)こと。染めやすく鮮やかな着色が可能。吸水性があってシワになりにくく、乾きが早いです。
短所としては紫外線に弱いこと(日光で黄ばみやすい)、静電気が起きやすいことです。
用途としてはストッキングやスポーツウェア・水着などが挙げられます。
当社でも海外生産している商品で定番的なものにはナイロンが含まれています。
アクリル
化学繊維の中で最も羊毛に似たもの(ウールライク)として1940年代に開発されたものです。
長所としては柔らかいこと、そして保温性が高いことです。量があっても軽く、強くて丈夫です。また、弾力性もあって日光にも強いです。
短所としては吸水性がほとんどなく、伸びやすいことです。毛玉や静電気が起きやすいことも挙げられます。耐熱性も低いです。
用途としてはニット製品、セーターなどが代表的ですね。
ポリエステル
1950年代に開発された石油を原料とした化学繊維です。化学繊維の中でも最も汎用性に優れていると言われ、現在世界で最も多い化学繊維と言われています。
長所としてはシワになりにくく、紫外線にも強いこと。そして伸縮性・弾力性があることです。
短所としては静電気を帯びやすいこと、そして毛玉ができやすいということです。また熱に弱く、日光や塩素にも弱いです。
フリースや服の裏地によく使われています。
まとめ
こうしてみるとナイロン⇒アクリル⇒ポリエステルの順で開発され、最後に開発されたポリエステルが最も流通しているみたいですが、それ以降半世紀を過ぎても汎用性においてポリエステルを超える素材が開発されていないのですね。
用途に関しても、ストッキングにはナイロンが適しており、その領域にはポリエステルでも入っていけないというくらいですので、素材ごとに適した用途があるようです。今後も素材の特徴を活かした商品を展開していきます!
福永 浩士
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